さて、大学院進学のために神楽坂からつくばへ引っ越すことになった。2016年の3月である。
このとき、引越しは友人にお願いをした。少しでも安くするためである。自分の荷物も多くなっていたこともあり(特に本)、業者に頼むととんでもない額になりそうだったので、運転免許をもっている友人にお願いをした。このときの引っ越し作業の詳細は覚えていないが、荷物が多かったこともあり、神楽坂〜つくばを2往復した記憶はある。
つくばで借りたマンションは家賃が共益費込みで4万円くらいだった。設備も神楽坂の部屋とは違って綺麗であった。部屋は2部屋あって40平米くらい。何よりバストイレが別であったので、それが嬉しかった。神楽坂の部屋では風呂が小さすぎてほとんど入浴したことがなかったが、ここではそれができた。
で、大学院では何をしていたかというと建築からは離れて脳科学の研究をしていた。といっても、芸術系のラボだったので脳波や脈波やアイトラッキングといった人間の生理指標をパラメータとして用いて何か制作を行うことを私はやっていた。ラボのメンバーはは8割くらい留学生でみんなバックグラウンドが違っていたので面白かった。学校の近くにはZEYOというカレーうどんの店があり、そこにラボのみんなとよく行っていた。安くてうまかった。あと、ラボの研究棟の建物が真上から見ると三日月型で、私の所属ラボは三日月の一番先端の部分にあったので部屋の形が異質ではあった。でも多くの緑に囲まれているキャンパスだったので居心地は良かった。
そんな感じでつくばでの生活をしていたが、うまく研究が進まないことからメンタルを崩してしまい修士1年半ばで一旦休学をした。研究がうまくいかないことへの焦りが生じていたが、休学をすることで気分が一気に晴れた。休学していてもよくラボに行ってみんなで勉強会をしたり雑談したりでそれはそれで楽しく過ごした。
休学中はほぼアルバイト(建築の3D関連)と読書に時間を充てていた。学部時代にいろんな設計事務所で3DCGのアルバイトをしていたツテで、ありがたいことに大学院に入ってからもいろんな事務所からバイトしませんかの連絡を頂いていた。暇なので全部断らずにやっていたが、場所は全て東京都内だったので、つくばに1ヶ月帰らないこともあった(激安カプセルホテルに泊まっていた)。
バイトで貯めたお金で、神保町に行ってバルトやらフッサールを買って読み漁る生活。また、違う大学の建築系の先輩が山形県の古民家を改修していて、それの手伝いでよく山形にも連れて行ってもらっていた。寒河江というエリアだったのだが、肉眼で天の川が見えるほどであった。
そんなことを半年ほどしていると、大学院で研究を進めるよりも建築で仕事やる方がいいのかな、とか思い始めアトリエ系事務所の求人を探したり、面白そうな思想を持っている建築家のリサーチを始めた。すると建築で人助けに近いことをやっている人がいたので(以前からその人は知っていたが)、自分もその事務所に加わりたいと思い(当時は早く社会の一員になって世に貢献しないとやばい!と思っていた)、電話してCGと設計アルゴリズムばかりが載ったポートフォリオを持って面接してもらって、コンピュテーショナルデザイナー枠で採用してもらえた。
で、引っ越しである。事務所は世田谷区の東松原付近にあり、面接時に「激務であることは間違いないです」と聞かされていたので、歩いて帰れるところに引っ越そうと思った。しかし立地的に家賃が高いエリアだったので、方南町に住んでいる建築繋がりの先輩にいいところないですかねと尋ねると、代田橋がおすすめと言われた。確かに少し安くかつ職場まで歩いても15分くらいだったので、木造アパートの2階の部屋を借りることになった。今日はここまで。